ひょんなことから表題のvideoを見ました。
昨今、番組をおもしろくすべく色々な作為が行なわれていることが発覚しているこの番組ですが、今回のテーマに関しては、それを裏付ける大量の裁判資料&証拠品があるだけに、見せてくれた先生いわく、「ホンモノ」。 詳細については、NHKの番宣を見てほしいのだけど、抜粋すると、 「3万人の老人から1200億円をだまし取った史上最悪の詐欺商法、豊田商事事件。 1985年、巨悪から奪われた金を取り返す史上例のない司法プロジェクトが結成された。 弁護士・中坊公平を中心に、千人の弁護士と司法関係者が関わったこの プロジェクトは、 「詐欺事件の被害回復は不可能に近い」という常識を覆し、100億円を超える金の奪回に成功した。番組は、関係者の詳細な証言をもとに、「日本の司法の奇跡」と呼ばれた豊田商事破産管財プロジェクトの知られざるドラマを2回シリーズで克明に描いていく。 」 というもの。 ここに関わった弁護士は全員ボランティア。 そして、黒社会が深く関わっている事件のため、生命・身体の危機に直面してる。 そもそも海外の弁護士はいざ知らず、日本のこれまでの弁護士というのは、脅迫されることが当たり前の仕事なんだけど、豊田商事となると、相手もその本気度が違う。 でも一人暮らしのお年寄りが、全財産を詐欺に遭ったら、食べていけない。 家族や社会からは「騙された自分が悪い」と白眼視される。 自殺者も出る。 そんなん見てられない、ということで、皆、頑張った。 弁護士も頑張ったけど、 2年にわたり、国税局の前で、「豊田商事の元社員が払った税金を還付せよ!」と毎日運動した、被害者のお年寄り達も、 それを実現させるための法解釈を新たに生み出した国税庁の職員も、 豊田商事のおかげで甘い汁を吸っていた大企業に、受け取った額を返還させるよう自分の出世を諦めて、交渉をすすめた公務員も、 当時このような詐欺商法に法が対応していなかったがために、正面きっては動けなかった警察も、 ありえない速さで豊田商事絡みの裁判を終わらせた裁判官も みんな、それまでの常識と戦った。 yuryが2日前ぐらいにコメントしてくれた、「法の前に人間は無力か?」という質問、 この番組を見たら、意思があれば法を活用する方法はある、と思えるのではないかと思いました。 ただ問題は、その意思が「善意」にも「悪意」にも妥当するってこと。 この豊田商事事件の際の司法関係者の意志は前者だけど、「容疑者 室井慎次」のそれは後者だよね。 まぁ法の拡大解釈をしだすと歯止めが効かなくなる(9条みたく)、って問題もあるだろうけど…。
by cheeriot
| 2005-10-03 23:59
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