東京に戻って
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3日間家を空け、戻ったらベランダに菜の花が咲いていた。
ダンナが植えた、スーパーで買た小松菜の根っこがすくすく育ち、ちょうど食べ頃になっていたのが、不在の間にさらに育って花まで付けたのだ。
まさか家で菜の花が見れるなんて思ってもいなかったので驚いたけど、この黄色があまりに綺麗で、何度も見てしまう。

思い出話が続き恐縮だが、菜の花を見ると、(父方の)祖父を思い出す。若い頃、長江流域に出征していた祖父が、春になると、「長江流域で見た辺り一面の菜の花は本当にきれいだった。あれはもう一度見てみたいと思う」とよく話していたからだ。
その昔、私がまだ小学校に入ったばかりの頃に、祖父に「戦争で人を殺したの?」と聞いたことがある。祖父は、私の頭を撫でながら「ないよ」と穏やかに答えた。祖父は獣医として従軍していたので、幼い私は納得したのだが、大人になって改めて考えるとそんなことがあるわけがない。実際、祖父も毎年6月10日に、「○年前の今日、敵に囲まれて死を覚悟し、(祖父がその隊の隊長だったので)『帝国軍人として恥ずかしくない最後を遂げるよう』隊員に訓示をした。自分は今日死ぬのか、今日は何の日だろう、あぁ時の記念日だ、と思った時に味方が来て助かった」と話していた。でもあの時の祖父の優しい嘘は、もしかすると、その後の祖父と私の関係を守ったのかもしれない。子供は大人になり、語られなかったことも語られなかった理由もわかるようになる。
大好きだった祖父は、-100歳まで生きると本人も言ってたし、家族もそう思ってたのだが-1992年、私のオーストラリア留学中にアルツハイマーになり、帰国した私と二度と話すことなく1995年、75歳でこの世を去った。あれも阪神大震災のあった年、地下鉄サリン事件の翌日のことだった。

写真は長江流域(@南京)1996年10月
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by cheeriot | 2011-04-15 23:59 | HOME (Around Home)
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